今日はクラム作曲の2台ピアノのための組曲「ツァイトガイスト」の第5曲目 "The Realm of Morpheus" (モルフェウスの国)の第2ピアノの奏法について記したいと思います。 この第5曲では、ピアノの弦をRosin (弦楽器の弓に使う松ヤニ)でこすり、その第15倍音を鳴らさなくてはなりません。けれど私は安定した音が引き出せず、音が出せたとしても15倍音よりも半音、或いはさらに低い音になってしまい,どうしたらよいかと悩んでいました。
けれど私なりの解決方法を見つけましたので、以下にその奏法を①から③まで記したいと思います。
①まず準備として、反響板が松ヤニの粉で汚れないようにティッシュペーパーを反響板の上に敷きます。私はピンセットを使って弦の隙間からティッシュを滑り込ませます。
②松ヤニを,指定された音の弦にこすりつけます.白い粉がついたらOKです。
③指に別のティッシュを絡ませ,ダンパーペダルを踏んだまま、そのティッシュでそっと弦をこすります。演奏動画をここにアップしました。この奏法により,私がRosinを直接弦にこするよりも、安定した音が引き出せるようになりました。後に、松ヤニを包んでいる布でこすってみたところ、ティッシュより摩擦音が少なくてさらに良い事がわかりました。
④「15倍音より半音以上下がった音が現れてしまう」という問題については、指示された音より半音高い音を擦る事で解決しました。つまり「A♭」と示された音には「A」の弦を、「F♯」には「G」の弦をこすればその第15倍音が引き出せたという訳です。
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